居酒屋「金の蔵」大量閉店で1店舗に 大量閉店の理由は？
かつて全国にその名を轟かせた居酒屋チェーン「金の蔵」が、現在は池袋に1店舗を残すのみとなりました。この大量閉店の背景には、コロナ禍による大打撃と、運営会社の出店戦略の見直しがあります。かつては新宿だけで40店舗を構えるなど、都心部に集中的に展開していた「金の蔵」ですが、市場の飽和状態や働き方改革の影響で、大宴会が減少し、大箱の居酒屋としての集客が難しくなったのです。さらに、都心繁華街の空中階に位置する店舗が多かったことも、コロナ禍での集客減少に拍車をかけました。その詳細を紹介します。
金の蔵の大量閉店が話題
金の蔵は、かつて全国に100店舗近く展開していた居酒屋チェーンでしたが、現在は1店舗のみとなっています。大量閉店の背景には、高額な賃料や宴会需要の減少、そして新型コロナウイルスの影響などがあります。
以下は、金の蔵の大量閉店に関する情報です：
1. 人気絶頂からの転落：金の蔵は、2009年にオープンし、タッチパネル式のオーダーシステムや超・激安路線で人気を集めました。しかし、高額な賃料の支払いやコロナ禍による宴会需要の減少などの要因から、毎月5億円もの損失を出す状況となり、一気に閉店を余儀なくされました。
2. 東京チカラめしの失敗：金の蔵を運営するサンコーマーケティングフーズは、焼き牛丼を主力商品とする「東京チカラめし」も展開していましたが、こちらも大量閉店を経験し、現在は大阪市に1店舗のみ残っています。
3. 新たな挑戦：金の蔵を運営するサンコーマーケティングフーズは、大量閉店後に清掃事業や官公庁の食堂運営など新たな事業に取り組んでいます。また、水産業にも参入し、漁業協同組合の一員として活動しています。
4. アカマル屋鮮魚店の展開：金の蔵の運営会社は、居酒屋と鮮魚店を融合させた新業態「アカマル屋鮮魚店」を展開しています。この新業態には、金の蔵の元店長たちも参加しており、金の蔵の再起を図っています。
以上が、金の蔵の大量閉店に関する情報です。金の蔵は運営会社が新たな事業に挑戦し、再起を図っていますが、現在のところ1店舗のみの展開となっています。
店舗数急減、その理由は？
金の蔵という居酒屋チェーンの店舗数が急減した理由について、以下の情報があります。
1. ビジネス環境の変化: 金の蔵は、元々は高級感のある個室居酒屋「東方見聞録」として知られていました。しかし、2008年のリーマン・ショックにより、ビジネスパーソンの消費が減少し、金の蔵は安価な270円居酒屋として業態変更を余儀なくされました。この業態変更により、金の蔵の需要が減少し、店舗数の減少につながったとされています。
2. 都心部の飽和状態: かつて金の蔵は都心部に集中的に出店していました。しかし、他の企業も格安路線に乗り出し、市場が飽和状態となりました。また、働き方改革の影響もあり、都心部にある会社の職場の方々が集まる大宴会が減少しました。これにより、金の蔵のような大箱の居酒屋の席を埋めることが難しくなり、店舗数の減少につながったとされています。
3. コロナ禍の影響: コロナウイルスのパンデミックにより、飲食業界全体が大きな打撃を受けました。金の蔵も例外ではありませんでした。営業時間の制限や外出自粛の要請により、集客が減少し、経営に影響を及ぼしました。この影響により、金の蔵の店舗数がさらに減少したと考えられます。
以上の要因が重なり、金の蔵の店舗数が急減したとされています。
金の蔵社長の反省コメント
金の蔵の社長である長澤成博氏は、運営会社の大量閉店について反省のコメントを述べています。以下はその内容です：
1. 出店ありきの方針の反省：長澤氏は、金の蔵の業績が衰退していた時期に代表取締役社長に就任しました。しかし、出店を重視する方針を採っていたため、都心部に集中的に出店するなどの戦略を取っていました。しかし、市場の飽和や働き方改革の影響などにより、業績はさらに悪化しました。長澤氏はこの方針を反省し、今後は人材育成を優先し、一店舗をブラッシュアップしながら営業を続けると述べています。
2. コロナ禍での大打撃：2020年の新型コロナウイルス感染症の流行により、金の蔵は大きな打撃を受けました。多くの店舗を閉店せざるを得なくなり、現在は池袋に1店舗のみとなっています。
長澤氏の反省コメントからは、金の蔵の業績悪化や大量閉店の原因として、出店ありきの方針やコロナ禍の影響が挙げられています。今後は人材育成を重視し、一店舗をブラッシュアップしながら営業を続ける方針を採るとしています。
