国民1人当たり月平均500円弱の子育て支援金
2024年2月6日、岸田文雄首相は、少子化対策の財源確保のため、医療保険料に上乗せして徴収する支援金の負担額について、1人あたり平均で月500円弱を見込んでいると明らかにしました。この支援金制度に関しては、賛否両論が巻き起こっており、SNS上でも批判の声が相次いでいます。
岸田首相は「歳出改革と賃上げで、実質的な負担は生じない」と強調していますが、国民民主党の玉木雄一郎代表は、保険料を直接負担する被保険者1人当たりの負担額を説明すべきだと指摘しています。実際の負担額は、加入する医療保険や所得によって異なるため、月500円弱はあくまで平均値であり、現役世代の負担はさらに増える可能性もあります。
この子育て支援金の徴収額については、2025年に大学や大学院を卒業する見込みの学生のうち、19.2％が「子どもはほしくない」と考えていることが報じられており、経済的な不安を理由に子どもを望まない若者が増えている現状も指摘されています。
国民1人当たり月平均支援金について
岸田総理大臣は、少子化対策の一環として、公的医療保険を通じて国民や企業から集める「支援金制度」を創設する方針を示しています。この制度では、2026年度から段階的に運用を始め、2028年度までに1兆円程度の財源を確保する予定です。
岸田総理大臣によると、2028年度には支援金の総額を1兆円と想定し、加入者1人当たりの拠出額は月平均500円弱になると見込まれています。ただし、この金額は医療保険の加入者数などによって変動するため、現時点で正確な数字を示すことは困難です。
また、高齢者の負担については、後期高齢者医療制度などを通じて拠出してもらうことを想定しており、最終調整を行っていると述べています。
一方、子育て世帯の負担については、子どもの数が増えることに伴って拠出額が増えるような仕組みにならないよう検討されています。
子育て世帯の負担は増えるのか減るのか？
現在、子育て世帯の負担が子どもの数に応じて増える仕組みが検討されています。政府は「異次元の少子化対策」として、児童手当や給付金などの支援策を導入し、子育て世帯への経済的な負担を軽減する方針を掲げています。
以下に、子育て世帯への支援策の一部をご紹介します：
1. 児童手当の拡充：児童手当は、子どもの数に応じて支給額が増える制度です。2024年12月からは、隔月（偶数月）の年6回の支給に変更される予定です。また、高校卒業までの支給期間や所得制限の撤廃、第1子の支給期間の延長なども検討されています。
2. 児童扶養手当の拡充：ひとり親世帯などの低所得世帯に支給される児童扶養手当も拡充される予定です。第3子以降の支給額が引き上げられ、所得制限も緩和される予定です。
3. 出産費用の支援：出産費用の一覧化やサービス内容の比較ができる専用サイトの開設が予定されています。
4. 高等教育費の負担軽減策：多子世帯への支援策として、子どもの大学授業料などを無償化する方針が検討されています。
これらの支援策により、子育て世帯の負担が子どもの数に応じて増える仕組みを改善し、より多くの家庭が子育てをしやすい環境が整えられることが期待されています。
